絵で読む ふとんでAI
夜中、スマホがひかった。訃報だった。あさっての夕方が、お通夜。ごろにゃんは、しばらく天井を見ていた。

まっくらの中で、「香典 相場」と打ちかけて、すぐに消した。こういうことを検索するのが、なんだか、うしろめたかった。

いくら包むのか、表書きはなにか、お焼香はどうするのか。ひとつも分からないまま、あの人の前に立つのは、いやだった。

ごろにゃんは、そっと打った。「祖父のお通夜。孫で、三十代。宗派はたぶん浄土真宗。香典の相場と、お焼香のやり方を」。

こわごわ開いた画面に、金額と、表書きと、手順が、しずかに並んでいた。

数字をたしかめ、新しい封筒に、自分の字で名前を書く。あとは、あさって、手を合わせるだけ。

分からなさで固まっていた胸が、すこしだけほどけた。こわかったのは、たぶん、知らないことだった。


やってみる ── 3分
急な訃報の、分からなさ。夜のうちに、静かに整える。
宗派が分からない→「無難な表書きは?」。地域差がありそう→「一般的な範囲で。心配なら家族に確認」と添える。